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チキバン先生に運命的なsのおかげで、
私のわがままリクエストをきいてもらい描いてもらった
現パロ笹豆腐を掲載許可頂いたんでちょっと自慢しちゃいますね!うふ!




それにちなんで現パロ笹豆腐SS
(イラストみたいな描写がないけどこのエピソード後にいちゃつく設定を私は脳内で考えた!どやっ)

*携帯で確認したら恐ろしく読みづらかったので
ページ作りました→現パロ笹豆腐SS(携帯向けページ)
 
 
今日は日差しが強く、兵助の全身を太陽がじりじりと焼き付けてくるようであった。けれど心地良い風が吹くたびに肌を撫であげ、うっすらと滲んだ汗は引いていく。
衣替えの時期もそろそろだ。タンスにしまっている夏服を取り出しこれからくる季節に備えて、準備をしなければいけないなと考える。

昼休みの時間。いつも昼食を共にする仲間達は、今日も変わらず校内の学食で昼食をとっていることだろうが、兵助は常にどんなことがあろうとも弁当持参だったので、学食に行く必要は特に無い……そんなこともあり、今日はなんとなくふらっと一人で屋上にやってきていた。
そっと金網から、下を覗けば中庭で弁当を広げる生徒の姿がちらほら見えるが、辺りには誰もいない。静かな空気が流れる中で、たまに生徒の声が遠くから聞こえてくるだけ。

「……ふぅ」

兵助は小さく息を吐く。そして満足気に腰を降ろした。
学校という場所はどんなところにも人がいるもので、校内で一人きりになることなど滅多にない。特別人と接することが嫌いなわけではないが、時にはこうして一人で昼食というのも悪くないな、と思う。
しかし、そんな兵助の心情を蔑ろにするような、静かな空気を打ち破る、大きな声が突如聞こえてきた。

「へーいーすーけーぇー!」

(……!!)

眉間にしわを寄せて、ここじゃないどこかへ行ってしまえと、屋上唯一の出入口であるドアを睨んだが、ガタンっと音を立ててドアは開いてしまう。そしてそこには、兵助の想像していた通りの、男の姿があった。

「おほーいた!」

両手に焼きそばパンを死ぬほど抱えて、大きく口を開き満面の笑顔を浮かべてこちらに近寄ってくる彼の名前は竹谷八左ヱ門という。八左ヱ門は、同じ学年でクラスは違うが、昼食を一緒に食べる仲間内の、メンバーの一人であった。

「なんでここに来たんだ」
「だってお前の姿がなかったから」

兵助の目の前まで歩いてきて、八左ヱ門は兵助の顔を覗き込むように立ったまま視線を下げて瞳を見つめる。風でゆらゆらと、ぼさぼさの髪が揺れる。

「……別にいいじゃん」
「よくないさ」
「なんで」
「だって俺は、出来る限り、兵助と一緒にいたいからだよ」

こんな小っ恥ずかしい台詞を言っているのにも関わらず、八左ヱ門の顔は実に平然としている。そして彼は両手に抱えた山のような焼きそばパンをコンクリートの地面の上に置くと、自身も腰を降ろした。

「なんだ、兵助。どうした?」
「……いや」
「あ、パン食べたいんだろ?」
「どうしてそうなるんだ!?」
「まあ、そう怒るなよ。あげるし」

そう言って八左ヱ門は複数ある焼きそばパンのうちの一つを兵助へと差し出した。

「いや、だから、……はあ」
「あ、でも兵助の弁当の玉子焼きは貰うな」
「あんな焼け焦げたのがいいのか」
「甘くないのがオレ好み。それに兵助が作ったやつってのが、かなりいい」

八左ヱ門は兵助の横に置いてある、学生にしては渋いデザインの弁当箱を許可無く勝手に手に取って、蓋を開けようとする。兵助はそれを見て、制止する気力も失せてしまいため息を付いた。

「おお! 海苔がフタについちまってる!」
「悪かったな」

兵助は八左ヱ門の持つ弁当箱を掴み、自分のもとへと取り返すと箸を取り出してフタについた海苔をそっと剥がしていく。八左ヱ門もそれを見て自分の昼飯である焼きそばパンを包むビニール袋を破り、がぶっと噛み付いた。

「お前そんなに焼きそばパン好きなの?」
「あんなにうまくて、安いんだぜ? それって正義だ……! まあ、コロッケパンも捨てがたいんだけどさあ」
「共食いって言われないか?」
「ばかにしてんじゃねえよ」

兵助は口にいれた焼き鮭を飲み込むと、再び八左ヱ門に喋りかける。

「しかしせっかく一人だったのに。なんでおれがここにいるって分かった?」
「兵助の考えていることなんて、悪いがおれにはお見通しなのさ」
「……これだからやなんだ」
「でも顔は嫌がってない。むしろちょっと喜んでない?」
「調子にのるなよ」
「おれは嬉しいけどな」

早くも二つ目の焼きそばパンを食べ始めている八左ヱ門を見つめながら、兵助は呆れてしまう。

(まったくコイツは……)

「あ、玉子焼き貰う」

兵助が玉子焼きに箸を伸ばした瞬間、八左ヱ門は素早く手で玉子焼きの一切れを掴み、口の中へと放りこんでしまう。

「やっぱ、大好きだ」

にかっと兵助に向けて笑いかけたあと、そう言い放ち、今度は真っ直ぐと兵助の目を見つめてくる。

「……変なやつ」

兵助は八左ヱ門から視線をそらすと、自らも残った玉子焼きを口に放り込んだのであった。
 
(やっぱしょっぱいし、焦げてるし、全然美味しくないじゃんか……)

 
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